住まい探しのプロジェクトを一歩前に進める、家族の思いの見える化

家族の思いを見える化(発散フェーズ:2017年〜)

結婚してから、時折、私と妻で壁にポストイットやオンラインのLinoを使ってお互いの考えを共有していきました。

実はLinoを使ってワークしたのは実は2017年の話。一旦、発散させて寝かせていました。

寝かせること、1年半。

この頃の内容を見ていると、今住んでいる戸越や武蔵小山あたりの土地の価格を調べたりしていて、利便性重視の住まい探しもまだ捨てきれていなかったことがわかります。

当時、ボートで整理していた項目は次のような内容でした。

・理念
・町と土地
・ハウスメーカー
・ToDo
・その他に思索したこと

文字ばかりよりビジュアルが入ることで、考えが具体的になり相手に伝わりやすくなります

しかし、1年ぶりくらいにLinoを開いてみて、一旦寝かせるという行為が大事であることに気がつきました。住まい探しには、どのような暮らしがしたいのかから考えるべきかなと今では思っていますが、当時は不動産にも詳しくなかったため、かなりスペックから調べていることがわかります。

たとえば、品川区戸越周辺の坪単価はいくらかとか。求めている広さの土地を私たちが購入できるエリアで候補をあげると、多摩地区の〇〇あたりじゃないか、とか。

まあ一旦、基本的な情報を頭にいれることができたという点では無駄な作業ではなかったと思っています。寝かせている間に子どもが生まれたたり、何冊も暮らしや家づくりに関する本を読み、友人知人とも意見を交わし考えが熟成されていきました。

今度は文章化してみた(まとめのフェーズ:2019年)

1年半ほど経って、先日の記事のようにモリウミアスに行ったこともあり、今一度理想のライフスタイルがかなう場所探しをはじめました。

これまでLinoや自宅の壁に向かってポストイットでワークし発散させた内容をまとめるフェーズです。ここまで幾度も考えてきたことですし、日々の生活の中でも常々意識していることなので、大事なことは頭の中で順序がついてきているんですね。特別な作業をしなくても、問いの設定だけしておけば自然と作文が進みました

私が参考にしたフォーマットは次の要素です。なおこの項目は、株式会社エンジョイワークスと無印良品の家の「家づくり応援ノート」を参考にさせていただきました。

0.家族構成 with 写真
1.湘南エリアで住まいを探す理由やきっかけ
2.実現したいライフスタイルや普段の休日の過ごし方
3.絶対外せない条件(優先順)

2ページほどに文章をまとめました。これまでの思考をまとめることで、自分たち家族が何を生活に求めているのか、とてもクリアになりました。おすすめはGoogle Docsのように家族で共同編集できるツールを使うことです。我が家の場合は、まずは私が作文を進めていき妻に過不足の追加をコメント機能を使って補完していきました。発散フェーズを経て、まとめのフェーズでは、各自がじっくり考えに向き合ってフィードバックし合うことが大事だと思います。それにはこのアプローチが有効でした。

この作業をして数枚の計画書を作っておくことで、この先、一緒に場所を探してもらうことになる不動産会社や家づくりをしていくことになる設計士さん、施工会社といったコラボレーションする人々にも目指すところを伝えやすくなるはずです。なお、写真を入れておくことはおすすめです。みな揃って不動産会社に行けない場合でも家族の雰囲気を伝えやすいです。

場所の絞り込みをした

ここでは「湘南エリアで住まいを探す理由」とありますが、私たちは検討の結果、逗子・葉山エリアが最終候補として自分たちには合っているのではないかと考えていました。これまで住まいの候補地として、調布、府中、仙川、武蔵小山・戸越、小田原、逗子、葉山、檜原村を実際に訪問して検討してきました。

私たち夫婦はふたりとも実家が愛知県なので、実家に戻りやすい場所という点だけは前提として決めていました。

その次に、WEBや雑誌などでのデスクトップで探せる事前リサーチと現地訪問をセットで行いました。これは両方セットでやることが大事だと思いました。いきあたりばったりで訪問しても見られるところは限られるし、WEBだけで眺めていても実際現地で感じられる雰囲気にはかないません。

最終的に、エリアを逗子や葉山エリアにしたのは、はっきりいって直感です。それ以外の場所にはない、ゆったりした空間と時間が感じられたからです。もともと別荘地だったからか、御用邸があるからか、生活だけをするというより遊びの余白が感じられたというのが正しいでしょうか。

湘南地域でも鎌倉の話しですが、KIKIさんの次の一文にも共感しました。むしろ自宅やその周辺にいたいと思える場所

「それから、鎌倉に越したときにいいなと思ったのは、1日家にいても残念な気持ちにならないことですね。東京では「あー、1日家にいちゃったなー」って損したような気分になるんですが、それがなくなったんですよ。環境のせいなのかな。」(無印良品の家に会いに、KIKIさんコメントより)

2018年に一度逗子に住んでみようということで、地元の不動産会社を訪問し逗子市久木に賃貸の一軒家の契約の直前までいったことがありましたが保育園の空き状況で断念していました。そのため、逗子については、これまで友人宅を訪問したりと土地勘ができていたことも大きいです。

畑、海、山という要素だけを揃えるなら、他の地域でもできると思います。ただ、私たちはふたりともクリエイティブな仕事をこれからもしていきたいと思っていますし、子どもにも都会にはないスローな時間の中で少年時代を過ごしてほしいなと望んでいます。そう考えていくと、住んでいる友人知人の印象からもゆったり暮らせそうなイメージがこのエリアにはありました。

この時点では、まだ逗子と葉山のどちらがより自分たちに合っているのかわからないでいました。

次回は、逗子・葉山エリアまで絞り込まれた後、その先はどう場所を探したり、自分たちのやりたいことをコミュニケーションしながら住まい・暮らしづくりパートナーとの巡り合っていったかについて書いてみたいと思います。