東京品川から葉山の長柄地区に引っ越してきて、気軽に散歩できる道が思ったより少ないと感じていました。
歩道は狭く車道と接している道が多く、歩行者より車優先の印象があり、歩いていてあまり気持ちがよいとは思えないのが実情です。先日、仕事で訪れた徳島の役場の方が「東京に行くととにかくよく歩いてくたくたになる。普段は、コンビニまでも車で行く」と言っていました。確かに、人が歩ける街づくりという点では、東京のような大都市は健康的だったりします。郊外都市は、車移動が前提だったりします。
その一方で、子どもたちは保育園の散歩で自由に駆け回り、堪能しているようです。そのような場所は一体どこにあるのでしょうか。
子どもに聞くところでは、そののほとんどは山の中か海岸にあるようです。中でも、山側に住まう私たちにとって、通称「ソッカ」と言われる場所は、うちの子が毎週登っているいわば庭のようなところ。休日に子どもに案内を頼んで登ってみました。
ソッカの頂上まで5歳児と30分ほど、葉山教会へ通じる道に抜ける仙元山までさらに30分ほどの道のりです。途中かなり勾配のある道も数ヶ所あり、ロープや手すりを持ちながら上り下りする必要があります。子どもは慣れたもので、適切なタイミングで大人に足の使い方や気をつけるポイント、観察に面白い木や風景を教えてくれました。「はい、ここで静かに耳をすましてみて。木の動く音が聴こえるよ」とあるポイントで立ち止まって伝えてくれました。いいですね、見えないものを感じようとするのは。
山では、子どもの方がリードする側です。そのように教えてくれている保育園の大人たちのことをありがたく思っています。
ハイキングの途中で、江ノ島、富士山、相模湾、長柄小学校、葉山中学、葉山教会を眺めることができます。
弁当の時間や行き帰りに歩く時間を加味すると、往復で3時間くらいのハイキングコースでしょうか。天気のよい日にはかなり気持ちのよいコースです。平地ではなく、山へいけばよいのかと改めて気づかされました。次は、同じく近隣の阿部倉山と林道へ行ってみたいです。
ソッカ頂上へ向かう道。ロープが必要な勾配。
ほぼ尾根のような細いルートを行きます
通称タコ足の木だそうです。
文政4年(1822年)。トンネルができる前は、隣村に山道でいったとの記録を郷土史で読んだことがあります。
仙元山の休憩所から。相模湾、江ノ島。ここまで来るとトイレもあります。
葉山教会へ続く道。