戸越銀座駅から徒歩3分程度のところに先月まであった嶋田歯科医院。
看板が入っているときに撮ればと思いつつも、取り壊されることがわかったときには大体はずされてしまっているものである。
駅までの行き来の最中に治療器具のコンプレッサーが回る音、消毒のかおりがしていたころが懐かしい。
近所のおじさんが、ちょっと前まで高齢のお母様がお世話になっていたということでとても親切にしてもらっていたと教えてくれた。
僕は昔の医院の、患者を迎え入れる入り口の佇まいが好きである。現在のガラス中心の自動扉は便利だけど、こちらの方が昭和の記憶が甦るからかな。白を貴重としたミニマルな建物がなかなか素敵であった。
今、この場所は更地で、きっと近く別の建物が建ち、もう何があったのか思い出せない人も増えるはず。