空き地が増えてきた旧中原街道周辺

近所を通る旧中原街道は、近い将来、拡張の工事がはじまる。

街道沿いだけでなく、住宅街に突然に道路予定地と書かれた看板が立ち、バリケードが張り巡らされる。そんな空き地がぽつぽつではじめた。

この写真の場所は、荏原第一中学のすぐ隣りで星薬科大学の植物園の前あたりである。少し前まで、町工場があった。その奥は民家だったと思うが、合わせて取り壊しが進んだ。

拡張計画を見ると、星薬科大学の手間あたりから銀杏並木と植物園を横切ってこの写真の場所まで出てきて、最終的には目黒の方面に抜けられるようになるみたい。

詳しくは、不燃化推進特定整備地区 整備プログラム【品川区】 放射2号線沿道地区を参照のこと。

確かに、そんな話を店主や地元の方から聞いた。そこの店主も、この先どうなるか不透明だから続けるかどうかわからないなあ、なんて2年ほど前仰っていた。それから一年後くらいに、その近所のレストランが閉店して取り壊され道路計画地の一つになっている。

旧中原街道は、東海道よりも古い街道なので、曲がりくねって狭かったりして車社会前の道だったことがその佇まいから想像される落ち着いた生活道路になっている。

一方で、資料によれば、荏原二丁目のあたりは、火災危険地域としてのリスク評価が周辺エリアの中でも悪いとデータは示している。

賛否はあるだろうなあ。周辺は、とても静かで大通りに面していないから、そんな環境を望んで家を建てた人も多いはず。星薬科大学の正面の銀杏並木も、広すぎずちょうどよい大きさでとても落ち着いていて美しい。

今、住宅や植物園があるようなところが、車がビュンビュン通るなんて、想像しにくい。同じように、今、五反田へ抜ける首都高の高架があるあたりも、昔の航空写真では民家だったことを明治や昭和初期の地図で見て驚いた。

防災対策は大事、そしてできたら美しい佇まいを引き継いで新しい道路ができるといいなと、今は殺風景になってしまった建設予定地の金網を見て思う。