海辺の暮らし

郊外の暮らしをしている妻の友人を尋ねて逗子と鎌倉へで出かけた。

2年前にも一度逗子での生活はどうだろうと案にあがったことがある。都心から一時間ほど離れた暮らしに想像が働かず、そのまま今のマンションを更新したのだった。

今回は、実際にこちらから都内までほぼ毎日通勤したいる話も合わせて話を聴くと共に、海の近くで暮らすことの醍醐味を伺う。

体験してこそというはからいで、実際に海岸へ出てそこで拾った薪でバーベキューをして振る舞ってもらった。

こちらでの暮らしは、目に入る風景が穏やかで心が静まっていく感覚を持つ。もちろん、嵐の日だってあるわけだからいつも穏やかなわけはないが。

一人で暮らす便利さを求め、20代の後半に藤沢から品川に出てきて、途中で人生最大に騒がしく活気のあった上海の中心地、自然と都会の調和したロンドンに暮らした経験は、どこに住まうと落ち着けるのかの体感を養うにはよかった。そして今度は。家族がのびのびと暮らせる景色とスペース、人々がいる場所を求める。

少し前に、無印良品の家のインタビューでモデルのKIKIさんが次のようなことを述べられていて、なんだかわかる気がした。僕も、どちらかというとすでに都内へ遊びに出るということがひどく億劫で疲れることのような気がしているから。住環境を見直す時期なのだろう。

鎌倉に越したときにいいなと思ったのは、1日家にいても残念な気持ちにならないことですね。東京では『あー、1日家にいちゃったなー』って損したような気分になるんですが、それがなくなったんですよ。環境のせいなのかな」KIKIさん

vol.24光の家
「無印良品の家」で暮らす人を訪ねて神奈川県逗子市へ。
建築への造詣も深いKIKIさんが、日向に佇む「窓の家」に会いに行きました。